第一幕

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だが珍しい事もあるもので、数日経ったある日、担任の教師に連れられた転入生が教室へとやって来た。 日差しの強さが増し始め、衣替えも済んだ7月の暑い日。 長袖のカッターシャツに身を包んだ彼は、汗一つかかない涼しげな顔で現れた。 少し目にかかる黒髪は艶やかに揺れる。 私は既にこの時から、彼に惹かれていたのかもしれない。
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