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そんなクラスメートの表情を見て、彼は照れたように微笑んだ。
それをきっかけに、少し遅れて鳴り始めた歓迎の拍手。
教師に説明を受け席へ席へ付くと、彼は私の方を向き直し「宜しく」と会釈をした。
私もつられて頭を下げる。
出席を取り終わると、教室を出て行く担任の永山先生が私に声をかけた。
「吉岡!
今日はまだ教科書が無いから、林田君に見せてやれよ。」
先月も言われた言葉。
けれど先月とは確実に違う緊張感があった。
返事はしたものの、机から教科書を出すのも手間取ってしまう。
そうしているうちに彼はそっと机を近付けた。
「ごめんね、時間割さえ解れば明日から持ってくるから。」
申し訳無さそうに私の顔を覗き込む。
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