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乃亜はあるお墓の前まで来ると恭夜に声をかけた。
「ここなの。」
「花束貸せ。」
黒桜家と書かれた墓は誰かが掃除をしているのか汚れてはいなかった。
恭夜は乃亜から花束を受けとると百合を差した。
「ありがとう。恭ちゃん。」
「構わない。」
線香に火をつけ煙りが空にのぼった。
恭夜はそれを静かに置いた。
二人は横に並んび乃亜の両親の墓を見た。
「パパ、ママ…5年ぶりなの。今まで来れなくてごめんなさい。今日は大事な人を連れてきたの。」
「はじめまして。神宮寺恭夜です。この度、結婚のお許しを貰いにきました。」
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