ユリエル・シェスタ

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 それを見て、ユリエルはふとんをかぶったまま、目だけを外に出して尋ねる。 「今日のモーニングティ、なーに?」 「……。本日はミントを中心としたハーブティでございます」  その答えに、ユリエルは再びふとんに潜り込む。 「や! ハーブティきらい!! ココアが良いからココアもってきて!」 プチッ  その言葉に、とうとうキレるクロフォード。 「……っ! いーかげんにしやがれ!! 朝っぱらの寝起きからそんな甘いもん出せるか! こっちも他に仕事が溜まってんだよ! さっさと起きろ、ユリエル!!!!」  ビリビリと空気を震わせ、カチャンと音を立てて乱暴にカップをベッドのサイドボードに叩きつけた。 .
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