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「姫野は、部屋何号室になったの?」
大地がそう尋ねると郁は「さぁ」と首を傾げた。
「え…知らないの?」
「うん。荷物はもう届いてるらしいんだけど…。帰りに理事長室行って教えてもらうつもり」
「…り、理事長室さ、もし分かんなかったら俺が案内しよっか…?」
「…いいの?」
郁がキョトンと大地を見つめた時ーー。
「いや、俺様が案内してやるよ」
と、レンの声が郁の後ろで聞こえた。
「あーっと……レン君、だっけ?」
「覚えててくれたんだな。ま、俺様みたいなかっこいい男、見たら忘れられないもんな?」
(うわー。俺様っぽい奴だなーー)
郁は内心そう思って黙って聞いていた。
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