354人が本棚に入れています
本棚に追加
数分後ー。
「はい、郁ちゃん!」
「わああ~。ありがとう」
郁の机の前には数えきれない程のパンやおにぎり。
郁は目をキラキラさせがらパンを食べ始めた。
「おーいしっ♪」
無邪気な笑顔にみんな鼻を押さえ、俯く。
「ん~美味しいぃッ」
パクパク、その可愛らしい顔とは似つかないほどの食べっぷりに郁の横の席の大地は唖然とする。
なんて美味しそうに食べるんだろう…。
思わず、郁を見つめてしまう。
そんな大地の視線に気づいた郁はパンを大地に差し出し、微笑んだ。
「大地くんもパン、食べたいの?」
「…い、いや」
「それともーー」
郁は立ち上がり、大地の耳元に顔を寄せて囁いた。
「僕を食べたい?」
最初のコメントを投稿しよう!