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空が、青い。
今日も、きっと明日も。
こんな清々しい青の下で、
たくさんの血を流す。
「佐助、準備はよいな?」
いきなり聞かれて、
正直びっくりした。
でも、そんな事はけして言わないし、顔にも表さない。
それに俺様の答えは
決まっていた。
「あぁ。わかってるさ、旦那。」
そう答えると、旦那は悲しそうな顔をした。
「ちょ、なんて顔してんのさ
旦那はぁ~💦」
「し、しかしだな💦
某のせいで、佐助まで負け戦に巻き込んでしまって…」
「な~に言ってんのさ、旦那は!!それに、まだ負けた訳じゃないでしょ!!そんな事いってると、先に逝ってるお館様に怒られちゃうよ!…俺様は大丈夫だから、ね?」
そう言って笑ってあげた。
旦那ったら心配し過ぎだよ。
俺様は戦で功績あげんのが仕事だから。
…俺様の仕事とらないでよね~
[ブゥオォオオォー]
戦開始のホラ貝が鳴り、
世に言う大阪・夏の陣が、
始まった。
その音を聞くと旦那の顔がいつもより険しく、たくましくなった。
これが武士の顔。
「佐助!一番かけで参るぞ!!」
「何処までもついて行きますぜ、旦那ぁ!」
旦那は馬を走らせた。
その後を俺がついて行く。
旦那を殺させはしない。
絶対に守り抜いてみせる。
この決意は変わることは無いだろう、永遠に。
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