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「狼風一族?…聞いたことありませんねぇ。」
「…俺もだ。」
それもその筈。
…説明してやるか。
「儂らは、数百年前に滅びたとされる、狼の一族じゃ。このように、人に近い姿形をしているが。
狼風一族の特徴は、銀髪、金色の瞳、鋭い牙、尖った耳、硬く鋭い爪……位かの。忍として、大昔は大活躍していたんじゃ。
しかし、人間の忍どもに妬まれ恨まれ……終いには、在りもない噂を流され嫌われていった。
滅びたとされる儂ら狼風一族は、ひっそりと山奥で生きていたのじゃ……昨日まで。」
「どういう事ですか?」
沖田が首を傾げて言った。
「昨日、どこからか漏れた“狼風一族が生き残っている”という情報が裏で伝えられ、忍に村を襲われた。儂以外の奴らは全滅し、儂は戦い抜いた。そしてやっと、昨日の夜中に忍を全滅させたのじゃ。」
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