接触

13/21

726人が本棚に入れています
本棚に追加
/122ページ
 *** 少しばかり時間が経った頃、土方と見知らぬ男が部屋に入ってきた。 「やぁ、こんにちは。事情は全て歳から聞いたよ。…傷は大丈夫かい?」 第一印象…………優男。 怜は、痛む身体を無理に正座させた。 沖田が焦り、土方が驚く中、怜は口を開いた。 「はじめまして。狼華怜と申します。近藤さん、単刀直入に伺います。…ここに居座らせていただけないでしょうか…」 沖田と土方は、これでもかというほど目を見開いた。 「てめぇ…俺らとは、態度が全く違ぇじゃねぇか。」 土方は睨みながら、不機嫌そうに言った。 そんな中、沖田だけはニコニコしながら驚くべきことを言った。 「まったく怜さんは…人見知りですか?意外と乙女なんですね。信用した人には心を開く性格とか?」 ピクッと、明らかに動揺している怜。 「お、沖田。貴様、何をほざいておるのじゃ?ひと…人見知りじゃなんて、儂はそんな女々しくないわ。…警戒しているだけじゃよ?…というか、呼び捨てで良い。」 「何だよ。それならそうと、はっきり言えよな。まぁ、今更遅いが…。」 ニヤリと笑いながら、自分の事を見ている土方…。 殺したい! 「……えーっと。そろそろ良いかい?」 .
/122ページ

最初のコメントを投稿しよう!

726人が本棚に入れています
本棚に追加