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そう言われ、総司と呼ばれた男は前を向いた。
「…さぁ?確かに影はありますけど、人だとしたら倒れてるようですね。…確認します?」
「当たりめぇだ。」
総司は駆け寄り、倒れてる人影を見て絶句した。
なぜなら、奇妙な形の服を身に纏い、銀髪で、耳が少し尖っていて、爪が鋭いという、見たこともない容姿をしていたからだ。
とりあえず、生きているかを確認するために口元に手を添える総司。
「この人、傷だらけの血だらけですけど、生きてますよ。」
「じゃあ、屯所に連れていけ。そんな傷、どうやって付けたのか聞かねぇとな。長州の可能性もある。」
総司はその人を背中に背負うと、その細さに驚きながらも屯所へ急いだ。
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