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Ⅳ、史上最弱の皇帝
ヤクザの娘の【アリス】に惚れたのはラーメン屋でだった…
チンピラに絡まれた僕を易々と助けてくれた時に一目惚れ
わかってる
こんなにナヨナヨした僕があの強い強い【アリス】にふさわしい訳ないって
でも彼女は言ってくれたんだ
千回目のあの日
強くなくてもいいって
『王様~無理だよ』
『大丈夫!今回の千回目のLoveチャンス毒林檎で告白☆作戦なら!』
『無理無理!この前の糸車もその前のガラスの靴も見事に失敗したじゃん』
『そんなこと言わないでさっほらっ』
千回目の告白…
何回も何回も告白して
でも常に答えはNO…
実際ちゃんと告白出来たのは数回の気もするけど気にしない…
七人の子供達にも手伝ってもらって作戦を練った告白
今回は必ずOKを貰うと何時も通り心に決めて草むらから出ようとしたけど
目の前にはすでに目的の人が居た
『あれ?あっあっアリスさん?好きです!』
せっかくたてた計画虚しく、テンパりすぎて噛み噛みの告白
目の前のアリスは相変わらず無表情
何故此処に居るのかと疑問がぐるぐるして涙が出て来る
『あんたさぁ…あたしのどこが好きなの』
いきなり初めてのNOじゃないアリスさんの言葉が聞こえた
草まみれの僕を怪訝そうな顔で見ているその目には何も映っていなかった
『全てですよ』
さも当然かのようにニッコリしながら言ったらさらに険しい無表情?になった
『あたしは何回もNOといっているのにあんたは何故懲りないの?』
『アリスさんが好きだからですよ』
胡散臭い男と思われてるかもしれない
『…あんたは私を守れるくらい強い男?』
『それは…』
何て悲しい質問なんだろう
『アリスさんは僕より強いです
でも僕は弱くてもあなたを守ります』
あぁなんで自分はアリスさんより弱いんだ
『っそ』
周りに居たはずの七人の子供達はアリスの恐ろしいくらいの無表情に逃げたらしい
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