238人が本棚に入れています
本棚に追加
/44ページ
┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼
『気に入った………』
視界が…真っ白になる………。
そして、
唐突にブラックアウトした―――――
倒れた紫希を眺める二人。
『ルクロディウス様…この人間…どうなさるおつもりですか?見たところ全くの普通の人間の様ですが』
喋ったのは半歩後ろを歩いていた青年。濃い緑色の長い髪を後ろに流している。目つきは鋭く、戦う者のそれと分かる。
『言っただろう?気に入った、と。…この子供に決めた』
それに対し口を開いたのはルクロディウスと呼ばれた男。
銀色の腰ほどにもある長い髪を前髪から持っていき、上で結っている。俗に言うポニーテールだ。
『は…?え、この人間を…ですか?』
青年は軽く目を見開き、少女を見る。
『ユオキス、凄いぞ?この子供。……………《宝石持ち》だ』
ルクロディウスは言いながら紫希の体を持ち上げる。
ユオキスと呼ばれた青年は更に目を見開いた。
最初のコメントを投稿しよう!