妖魔?

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「待って!………《宝石持ち》って、何」 何やらまたしても人間には知られていない話が出てきた。 ……それに、話が、何となく…やばい気がする。 「《宝石持ち》はシキ様の様に妖魔では無い者が、瞳に宝石を宿している者の事です」 レキは嬉しそうに、…本当に嬉しそうに語る。 「目に…宝石?」 「はい!宝石と言っても物質的な物ではなく、力の比喩です。シキ様…妖術、…って分かりますか?」 「うん、妖魔が使う魔法…だよね?」 紫希は戸惑いつつも答えた。 「魔法は妖精や精霊が使うものなので少し違いますが…その様なものですね。今はその認識で構いません。………で、その妖術を使える者の中でも、特に強い力を持つ者の瞳に宿るものなんです!今は瞳に宝石を宿している方はシキ様を含め5人しかいません!」 話していて段々興奮してきたのか、レキはだいぶ力の入った語りをしていた。 「待って、………ちょっと待って。……………それだと、私、妖術を使える―――って事?人間なのに?」 「はい!《宝石持ち》が現れたのはもう500年ぶりなんですよ!」 ………妖術。 人間の私が。 「…それで、…何で私が『主』なんだ?妖術が使えるから?いくら妖術を使えるんだとしても、人間なのにそんな立場は…」 「あ、安心してください!シキ様はもう、《妖魔》ですから!」 何と言った?  
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