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「私じゃない………いや、私なんだけど!何この無駄な格好良さ!」
そう、元々中の中だった顔は綺麗になってはいたが、女性らしさとはまた違う……どちらかと言うと、男性的な凛々しさが占めていた。
そう言えばさっきレキも『綺麗』じゃなく、『格好良い』っ言ってたっけ………
確かに自分だと分かる。分かるが……………
「なんで姿が変わってるんだ………?」
紫希が愕然としていると、レキがニコニコと笑いながら答えた。
「シキ様はルクロディウス様の血を受けました。普通の妖魔の生まれ方と違い、貴方はルクロディウス様の《全て》をコピーされたんですよ!つまり、元々のシキ様の能力に、ルクロディウス様の能力がプラスされたんです。その姿はルクロディウス様の血の影響ですよ」
何やらとんでもない話だ。
「きっと誰もがシキ様に抱いていただきたいと思っております」
―――――――――は?
「あ、えと、ごめん。なんか聞き間違いしたみたいで…もう一度言ってくれないか?」
聞き間違いだよな?
「誰もがシキ様に抱いていただきたいと」
「待て―――――!!!」
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