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「ではシキ様、行きましょう」
ファラナの言葉で我に返った紫希は慌てて彼女の後を着いて行った。
ちらりちらりと視線を感じる。
どれも嫌なものでは無い。だが今までこんなにも視線を集めた事の無い紫希は気まずく、振り返りもせずに、ただ真っ直ぐに歩く。
その姿が周りには
『堂々とした王者の風格』
として映る。
紫希はそんな事には全く気付かず、歩みを進めた。
「此処です」
ファラナが立ち止まり、先を指す。
「此処は………」
紫希はその景色に驚愕した。
確かに知っている場所にそっくりな所だ。物の作りは妖魔使用になっているが、その建物はまさしく
『紫希の通う学校』
だった。
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