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「今何時位だろ………家、行こうか……」
不安でしょうがなかった。
姿が変わった自分。気が付いてくれるのか。
三年は、長い。
紫希達は生徒に見つからないように移動した。
こっそりと校門を出ると歩き出すが、何やら周りから視線を感じる。
紫希は恥ずかしくなりファラナに話し掛けた。
「ファ…ファラナ、あの、やっぱりこの衣装は……」
目立つ。
こっちの世界でこの格好はまるでコスプレして街中を歩いている様でとてもじゃないが恥ずかしすぎた。
「堂々として下さい、シキ様は妖魔の王となる方なのですから」
にこやかに笑うファラナ。
しかしそこには文句を言わせぬ何かがあった。
………あれ?ファラナが少し恐いと思ったのは私だけか?
「………はい」
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