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紫希達は暫くして家に着いた。しかし自分の家なのになかなか入ることが出来ない。
今なら中には叔父さんが居るはず。
紫希は意を決して扉を開けた。
「叔父さん…ただいま」
恐る恐る声を掛けると中から20代後半位の男性が出て来た。
「………紫希…?いや、どちら様ですか?」
やはり面影は残してはいるものの、容姿が変わっているために分からないらしい。
「いや……紫希、です。すみません彰叔父さん、突然居なくなってしまって……」
紫希が頭を下げると彼は眉を寄せた。
「何言ってる……?君が紫希な訳が無い。紫希の事を知っているのか?紫希にそう言えと言われたのか?」
叔父―彰は怪訝な表情を浮かべると、紫希をじろりと見回した。
信じてもらえず、悔しくて唇を噛み締める紫希。
そんな様子を見て彰は次第に青ざめた。
「まさか…………………紫希…?本当に紫希なのか?」
「叔父さ……」
「整形したのかあああぁぁあ!?」
「違あぁぁあうっ!!!」
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