どっからどう見ても車エビだろ

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  カイ「なぁ…イヴ。」 イヴ「なんだよ?ちゃんとルール説明きけよ~。何度も出場してるけど、ルール変わってたらどうすんだよ、まったく~。」 カイ「あそこに居る…ほら、あそこ。壁に寄りかかってる奴…」 うん。俺の言葉は聞いてないんだね。うん。ごめんね。 イヴ「壁に…?」 ぞくっ!!! カイ「すげぇ、嫌な感じがしねぇか?アイツ。 よく分かんねぇけど、負のオーラをバシバシ感じんだ。」 部屋の隅で、壁に寄りかかりながら、腕を組み、目を瞑る男。 寝て…る……わけじゃない。 金色の長い髪は、彼の腰辺りまで真っ直ぐ伸ばされ、身体に纏う装束は、黒色のレザー上下に、足首ぐらいまでの長さの、またまた黒色のロングコートを合わせた、まっくろくろすけコーデ。 イヴ「かなりイタいな、あの風貌は…」 カイ「え?でも、アイツの服装、お前のと似てんじゃん。色違いのお揃いみたいだよ。 てか、目のつけどころそこかよ。"目のつけどころシャープです、って、どっかの電化製品会社のうたい文句か。どうなってんだよ。」 イヴ「………」 カイ「って、服装と、家電のことなんか、今は どうでもいいんだよ。アイツの…ただならぬマイナスオーラ、普通のリーラーじゃないよ、絶対。」 イヴ「あ、あぁ。今までの大会じゃぁ、感じたことないな。要注意人物として、警戒しておこう。」 カイ「他の奴等は、感じないのか?鈍感な奴等だ。」 イヴ「いや…あっちに居る、赤毛のお兄ちゃん。」 少し離れたところに、金髪黒服要注意人物を、殺意の混じった目付きで、おもっくそ睨み付けてる、赤毛で、ブラウンのローブを羽織った、若い兄ちゃんが居た。 カイ「あの兄ちゃんは、気付いてんのか。でも、睨みすぎじゃない?」 イヴ「あの兄ちゃん、かなり強そう。魔力が…みなぎってる。それも、勇敢な魔力が。」 なんだか、暗雲が立ち込め始めた 今回の大会が、遂に幕を開けた。  
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