ファミリーカーでデートをしないこと。

7/11
前へ
/40ページ
次へ
  結界による束縛術により、ニクスは身体を締め付けられる。 ニクス「くっ…ぅぅが、」 試合開始直後から、ものすごい闘いを見せつけられ、若干ぽかーん状態…。 ピス「私のインナケイスからは、逃れられんぞ。では、終いにしてしまおう。」 そう言ったピスは、衣服の懐から、小さな木製の杖を取り出した。 イヴ「杖…トドメを刺す気だな。」 カイ「…ピスの圧勝だ。」 取り出した杖を、指でしっかりと握り、束縛術インナケイスから、脱せようとするニクスへ、その杖先を向けた。 ピス「シャーパレー・チャンバレ」 ピスが呪文を唱えた。 ピスが握る杖の先が怪しく光だし、その光は光弾となり、ニクスへ向かって、真っ直ぐに飛んで行った。 ニクス「くっ、くそぉッ!!!」 ッッドオー…ンンン 直撃した光弾は弾け、爆発を起こし、ニクスを覆った。 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ… 砂煙が舞うステージ上には、ニヤリと微笑むピス と、 傷まみれ、埃まみれになりながらも、しっかりと佇むニクス。 カイ「ニクス!!? あいつ、束縛術で自由を奪われ、思いッッ切り、あの爆発に巻き込まれたくせに、何で立ってられんだ!?」 イヴ「ガードも、回避もロクに出来ないあの状況で…!! 普通なら、試合不能なまでの致命打、悪ければ死だ。 なのに、ニクスは…」 ニクス「ふっ、危ないとこだった。 うまくシールドを張れたから、やり過ごせたぜ。」 ピス「シールド!?俺のインナケイスで、お前の身体を締め付け、自由を奪っていたハズ…!!」 ニクス「確かに 俺の身体は、でっかい毛布に ギッシギシに くるまれたみたいに 締め付けられてたぜ。それも かな~り強くな。」 イヴ「この闘いをみると、どうやらピスは、"魔法壁" を得意とするリーラーみたいだな。」 カイ「魔法壁…カベの使い手か。 戦闘の随所に壁という形状を用いて、戦闘を有利に進めていた。テクニシャン。」 イヴ「あぁ。しかし、ニクスのヤツは、それをどうやって…」  
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加