夕食はオムライスで

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青く広がる大空、 その光は今日も当たり前のように辺りを温かく包み込んでいる。 日の光に照らされ、エメラルドのように輝いた木々の群れ、 それに囲まれた、小さな村は、森の輝きと共に賑わい始めた。 レンガ調の赤い屋根と、白い土壁のコントラストが違和感なく目前に繰り広げられる、 この街の名は、オードゥテンシティ。 暖かく、のどかな この街には 古くから『リーラー』と呼ばれる伝説の民についての言い伝えがある。 『リーラー』とは 所謂 『魔法使い』のことである。 リーラーには不思議な力があり、手を触れずして物を動かすことができたり、無重力空間のように空を浮かぶことができたりと、常人には不可能なことも可能にしてしまう、なんとも不思議な力を持っている。 現存するリーラーの数は100人前後と、かなり少数なもので、過去の"ある一日"の"ある事件"によって、リーラーの数が一気に全滅状態近くまで減ったと言われている。 なにかと謎が多いリーラーだが、ここオードゥテンシティは、古くからリーラーの故郷とされていて、その少数の末裔たちも暮らしているらしく、どこよりもリーラーと関わりが深い街である。
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