第1章 出会いはいつも突然で……

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最悪だ…… 俺は溜め息をつきながら、机に突っ伏していた……。 なぜかって? ははは…………それはね。もうすぐ俺が死ぬからさ! そう、今から始まるホームルームが終われば、俺は担任に殺されなくちゃならない。 理由? 前のページを読め!阿呆! 「まったく! 不幸やなぁ!尚っちも!」 聞き覚えのある声が俺の名前を呼ぶ。 うん……。この関西弁は、あいつだろう……。あいつしかいない……。 「うるせぇ!黙らねぇと舌切るぞ!明良!」 こいつの名前は恭明良(やすあきら)。中2の時からの付き合いで、一言で言うと、明日香と同じ人種の人間だ。顔やルックスは良い癖に阿呆なせいで、まったくモテないという悲しい奴だ……。 「尚っち~。今、ものすごく失礼なこと思ったやろ~?」 「あぁ……。阿呆なせいでモテない悲しい奴と思ったけど何か?」 「なんやと~!尚っちやって、目つき悪いせいで女子どころか男子も怖がって寄り付かんやんけ!」 うぐっ! こいつ、俺の一番気にしていることを……。 確かに、この目つきのせいで不良に絡まれたりすることもある。 こいつ、それを知ってて……。さすがに殺意が……。 「あぁ!でも、尚っちには明日香ちゃんがおったな~!そうか~、なら結婚も心配ないないなぁ!」 ははは……。 こいつ、言ってはいけないことを言いやがったな……。殺す! 俺は、机にしまっていた護身用?のカッターを出す。 うん、俺、こいつと一回殺り合わないといけないと思ってたんだぁ。 尚!行っきまーす! 「尚~、何やってんの~?そんな事したら恭君、死んじゃうよ?」 俺は後ろから何者かにしがみつかれ、動けなくなった。 いや……。誰かは分かっているんだが……。 「明日香、頼む!離してくれ!俺はこいつを殺さなくちゃいけないんだ!」 「いつもの尚らしくないよ!どうしだの?」 焦る明日香を見て、明良はニヤリと不適な笑みを浮かべる。 あいつ、何かたくらんでやがる! ふざけたことぬかす前に早く殺さなくては! 「なぁ……。明日香ちゃん……」 「な、何?恭君」 「尚っちは、うちに明日香ちゃんが盗られると思って怒り狂ってるんやで……。なんせ、尚っちは明日香ちゃんを愛してるからなぁ」 うん……。何が何でもこいつだけは消さないといけないみたいだよ……。 じっちゃんの名にかけて!
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