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うん……。ここで、『そのとおり!俺は君の教育者さ!』って答えたら、きっと警察にご厄介になるんだろうな……。それは無理。否定しよう。
「いや……。そんな大したもんじゃねぇな……」
「……そう……ですか……」
女の子は、そう言うと周りを見渡した。
「……生命反応……なし……。これより……起爆カウントダウンを……開始……します」
起爆?なにいってるんだ?この子……
俺がそんな事を思ったその時、彼女に埋め込まれている赤い水晶が不気味な光を放った。
「……10……9……8……7……」
「おい……ちょっと待て……」
そう言ったが、まるで俺がそこにいないかのように彼女はカウントダウンを続けた。
そんな……このままじゃ……
俺は逃げようと、女の子から急いで離れようとした、その時、俺の頭にあるビジョンが流れた。それは、肉片になりながら周りをぶっ飛ばす女の子の姿。
ちくしょう……
そんな姿に彼女をするのは、俺には出来なかった。俺は女の子の方へ急いで走っていった。
「……4……3……2……」
あと、1秒……
そして、俺は彼女を抱き締め、叫んだ。
「俺が、お前の『教育者』になってやる!だから……爆発を中止しろ!」
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