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私は『プリン』を机に持って行って、椅子に座りました。
私がなぜ、椅子と机を知っているのか?
ついさっき、尚様に教えてもらいました。
私は、早速『プリン』を食べようと手をつけました。
でも、容器の口の所に膜がはっていて、食べれません。
「……よいしょ…………よいしょ……」
私は、その『プリン』の膜をキレイにはがしました。
すると、とてもいい匂いが、私の鼻をくすぐりました。
私は、早速『プリン』を手ですくってみました。
プルプルしていて、キレイなミルク色に私はうっとりしてしまいました。とは言っても、いつもの無表情ですが……。
私は、そんな事を考えながら『プリン』を口に入れました。
口の中で何度も舐めたり噛んだりしているうちに、私はいつの間にか、口を開いていました。
「……甘い……」
その言葉は、自然に無意識のうちにでたものでした。
『甘い』……このふわふわした感じが……『甘い』なんですね。
私は、いつもの無表情ではしゃぎました。
『甘い』……それがこんなにも幸せなんて、私は知りませんでした。
そして、いつの間にかある願望が生まれました。
それは……
尚様に会いたい。
尚様に伝えたい。
と、いうものでした。
私は、いつの間にか外に飛び出していました。
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