第2章 さらば……俺の日常……

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私は『プリン』を机に持って行って、椅子に座りました。 私がなぜ、椅子と机を知っているのか? ついさっき、尚様に教えてもらいました。 私は、早速『プリン』を食べようと手をつけました。 でも、容器の口の所に膜がはっていて、食べれません。 「……よいしょ…………よいしょ……」 私は、その『プリン』の膜をキレイにはがしました。 すると、とてもいい匂いが、私の鼻をくすぐりました。 私は、早速『プリン』を手ですくってみました。 プルプルしていて、キレイなミルク色に私はうっとりしてしまいました。とは言っても、いつもの無表情ですが……。 私は、そんな事を考えながら『プリン』を口に入れました。 口の中で何度も舐めたり噛んだりしているうちに、私はいつの間にか、口を開いていました。 「……甘い……」 その言葉は、自然に無意識のうちにでたものでした。 『甘い』……このふわふわした感じが……『甘い』なんですね。 私は、いつもの無表情ではしゃぎました。 『甘い』……それがこんなにも幸せなんて、私は知りませんでした。 そして、いつの間にかある願望が生まれました。 それは…… 尚様に会いたい。 尚様に伝えたい。 と、いうものでした。 私は、いつの間にか外に飛び出していました。
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