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私は、今知らない場所にいます。
さっき家を飛び出して、歩いているうちに、迷ってしまいました。
「ここは……どこ……ですか?」
私は、知らない場所をトボトボ歩き始めました。
何だか、胸が空っぽになって、何故でしょう……胸が痛いです。
痛みが、徐々に増す事に、私の思考は一つのことしか考えなれなくなっていました。それは……
尚様に会いたい。
私は、その願いだけを糧に道を進みました。
暗い道、広い道、狭い道、明るい道。
どれ位の場所を歩いたでしょう。日は一番高いところまで上がりました。
「お腹……空きました……」
くるると鳴るお腹を押さえて、私はそう言いました。
私は、人通りの少ないところに出ました。
私は下を向いてトボトボ歩きました。
すると1人の男の人にぶつかってしまいました。
「いってぇなぁあ!!」
男の人は、私を押しつぶすような視線を向けました。
その視線だけで、嫌な寒気がしました。
「すみま……せん……」
私は慌てて謝りました。でも、男の人は私の言葉に聞く耳を持ちませんでした。
そして、生暖かい目線で私を舐め回しました。
「いつつ。こりゃぁ……慰謝料払ってもらわねぇとなぁ……」
「…ひう…」
男の人はそう言うと、私の腕を引っ張りました。
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