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さっきまで走っていた俺達も、ようやく学校に着いたわけだ。
なに?間に合ったのか?
ハッハッハ!
勿論、遅刻だよ!
まぁ、と言っても、朝のホームルームが途中参加になった程度だが。
前言撤回しよう。
事実、俺達はかなりヤバい状況にある。
担任があのろくでもない教師でなければ、別だったのかもしれないけどな。
「どうしよう……目黒先生、もう来てるよ?」
「んなこと俺に訊くな!
仕方ないだろ!遅れちまったんだから!」
「で、でも、この前遅刻した中野君は不登校になったんだよ?」
明日香は柄にもなくオロオロし始めた。
うん……。
分かってる、分かってるからオロオロするな……。
こっちまで不安になる。
「とにかく、もう諦めろ。入るぞ!」
「ふぇ?ちょ、ちょっと待って!まだ心の準備が!」
阿呆!何が心の準備だ!
お前は告白される女子高生ですか?
さて、阿呆の明日香はほっといてサッサと教室に入るか。
「すみません……。遅れ―――」
ん?ちょっと待て……。
俺の耳元に変な違和感が有るんだが……。
ものすごく気乗りはしないが、確認のため、俺は耳元の違和感に手を伸ばす。
うん、これは予想だけどサバイバルナイフじゃないかな?これ……。
「私のホームルームに遅れるとは……良い度胸だな。」
正直言っていいか?
おれ、今ものすごく逃げたい。
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