甘え

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それは唐突な出来事 『実は子供が出来た』 苦笑と嬉しさを伴った笑顔で あなたは告げる 私はびっくりして すぐに 純粋な年下(子供)らしさで驚きと祝いを告げ 『じゃあおんぶして』とねだった いつものように 『しょうがないな』とあしらいながらも 我が侭をきいてくれる 学生時代についた筋肉は 未だに衰えていないのが 服を通していても分かる これは『恋愛感情』ではないと 自分に言い聞かせながらも 瞬きの回数は多くなる 暖かく広い背中にもたれて しばしの『甘え』を実行 誰かに少しだけ甘える、この依存が こんなにも心地よいものかと まどろんで実感する ふと目が醒めて 今までの事が 全て夢だった事に気付いた瞬間 少し 悲しくなった 夢占いで 『おんぶ』を調べたら 『何かに依存したい』とあって あぁ、最近はずっと 気を張っていたなぁと 夢にしか渇望の意思を出せない私に苦笑した 恋人間で交わされる 『抱きしめる』ではなく 親子や救助の関係で使用される『おんぶ』 少し甘えたくて 少し幼くなる 日々の生活や立場から解放されて ゆったり和らいでいって 『私』を預けられる人がいる ただ それだけが嬉しい *
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