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「追い込め!」
脚を引きずりながらも噛み付こうとするリオレウスをかわしながら、ガンハンマーを担いだ小肥りの男が叫ぶ。
小肥りながら、中々軽快な動きをするこの男、名を゙エスティオ゙という。
全身に【ガンキンシリーズ】を身につけているせいで、ただでさえ太い体格に拍車がかかっている。
そのエスティオの声を合図に、全身をレウスシリーズで固めたもう一人の男が、これまたレウスの素材を使ったボウガン【火竜砲】の銃口をリオレウスの顔に向けた。
全身レウス装備のガンナーといっても、頭だけは剣士用のレウスヘルムを被っているこの男が゙ヴェルグ゙。
一応はこの物語の軸となるハンターだ。
ドン!
ヴェルグはそのままリオレウスの顔目掛けて、ボウガンのトリガーを引く。弾は通常弾だ。
それが命中すると、リオレウスは開けていた口を閉じ、狙いをエスティオからヴェルグに変えた。
さっきまで脚を引きずっていたのが嘘のような勢いで突進するリオレウス。
「よし、落ちる…」
そのリオレウスの様子を見たヴェルグは呟いた。
ヴェルグはあらかじめ仕掛けておいた落とし穴に軽く視線を落とすと、ボウガンに捕獲用麻酔弾を装填した。
バキバキドスン!!
勢いよく落とし穴に落ちるリオレウス。
それを確認したヴェルグは、もがくリオレウスの顔に麻酔弾を二発当てた。
「終了」
そう言いながら、まだ煙りの出る砲身をたたむ。
「で、これで何体目だっけ?」
エスティオが眠るリオレウスに近付きながら、ヴェルグに尋ねた。
「さぁ?もう数えるのもやめたよ」
ヴェルグはそう言い終えると、何かを思い出したような顔をした。
「あぁでも昨日、゙ブレイヴァー゙って称号がマイハウスに届いてたな」
「そりゃ50匹討伐の証じゃないか…」
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