巨星堕つ~日本編~

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鶴瀬トネ…彼女はある人物を探し世界を歩き回っていた。東京から遥か西にある『虚元の地』彼女が探し求める相手はそこにいるのだ 鶴瀬トネはとりあえずABCマートに向かった。これから始まる永き旅路には、靴は必至用品となるからだ…。 店員『らっしゃーい』 トネ『我が脚に見合う靴を揃えてくれ。』 店員『ひー!かしこまりー!』 二分後、店員が血相を変えて持ってきた靴は足袋(たび)四足。旅する者と足袋は相当不向きに感じるがトネは違った。足袋を一つ一つ刺すように見回し、小さく『よい靴じゃ…』と呟いた。その言葉を聞いて店員は安堵の顔を浮かべた。しかしトネは商品棚の二段目をユックリ指差してこう言い放ったのだ トネ『あそこにあるナイキを…』 店員は驚愕し、急いでナイキを取りトネに手渡した。トネは店員の震えた手をソッと抑え言った トネ『もうよい。お前を頑張った』 その言葉に店員の中の糸がプッツリ切れて足から崩れていった…。泣きわめく店員に何も言わず一礼をしたトネはABCマートをナイキと共にあとにする。
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