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俺は振られた後もずっとそのまま同じ公園、同じベンチに座っていた。
ずっとあの人の家に住まわせて貰ってたから振られた俺は
もう帰るところが無い…
もうどうなったっていい…
そう思っていれば俺の視界に誰かの足が見えた。
蘭「…だれ?」
見上げれば50代位の中年のおっさんが立っていた。
「キミ…いくらだい?」
あぁ…そういえば此処は発展場だったっけ?
行為の…行為の間だけでも俺を愛してくれるなら……
蘭「お金は要らない……そのかわり、行為の間だけでいいから…俺を愛して?」
そう言えばおっさんは不気味に笑いながら俺を見た。
「フフフ…そんな事ならおじさんに任せない…」
そう言い俺の腰に厭らしく腕を回してくる。
蘭「後で責められても嫌だから先に言うけど…俺…人間じゃないからね…アンドロイド…俺、人形だから。」
俺がクスッと笑いながら言ってやればおっさんは血相を変えて怒鳴りだした。
「ふざけるな!!!私が人形遊びなどすると思ってるのか!!!」
手を振り上げたおっさんはいきなり俺を殴り付けた
-ドカッ-
俺は人形だけど痛みだって感じるのに…
そんな事を思っていると俺の中で何かが音を立てて切れた。
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