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「ラブシーンって何?」
「はぁ?」
真顔で渚は尋ね、思わずそんな渚に澪斗は呟いた。
パチクリと瞬きをして渚は、そんな澪斗の顔を見てる。
「ガキ…クスッ」
笑みを浮かべると澪斗は、渚のおでこを指で軽く弾く。
「あうっ」
目を瞑り渚は痛そうに言った。
「どうせガキだもん…」
その場で満斗を背にしゃがんで渚は、不貞腐れたように頬を少し膨らませて言った。
「……」
いじけてる…
そんな渚を見て冷や汗混じりに満斗は思う。
「悪かったわね…ラブシーンも分からないガキですよ…」
渚はますます頬を膨らませて言う。
スウッ
「悪かったって渚…そういじけるなよ…用があってこっちに来たんだろう渚…」
満斗は渚の真後ろにしゃがむと、頭を撫でながら言った。
「馬鹿にしないでよ。」
スウッ
「えっ!」
一言渚はそう言うと立ち上がり、渚を見て満斗は、キョトンとして呟く。
「こう見えても私は満斗より二歳年上なの。私の方がお姉さんなんだから!!」
胸に右手を当てて渚は強い口調で満斗を見下ろしながら言った。
「ラブシーンも知らないのにお姉さん?」
目を細めて満斗は渚を見上げて言う。
「うっ」
冷や汗混じりに渚は言った。
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