新生活の出来事 ミサキの場合

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そのあと、私は泣きながら引き下がったが結局ダメだった・・・。 これで、私とあの人の2年の思い出もいい思い出として残らなくなってしまった。 「何で・・・何でなのよ・・・。」 電話が切れた後も電話をもったままそこに立ち尽くしていた。 一気に人生のどん底に落とされた気分で、何に対しても興味が湧かない。 「私って、何してるんだろ・・・。私って・・・何なの・・・。」 こんな調子が、何日が続いたある日私は電話の受話器を取った。 別にあの人に電話するわけじゃない。 もうどうにでもなれって気持ちで適当に番号を押した。1回目は「ただ今、この番号は使われておりません。」 と言う言葉だった。 2回目に番号を押したときはつながった。 呼び出し音がどれくらい続いただろうか、声の主は男の人だった。
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