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「おい、お前聞いてんのかよ」
吉村の呟きに全く返さなかったらそんな事を言われた。
「ああ、聞いてない」
「お前、なぁ…」
はああと深い溜息。憂いを帯びた表情は白い肌によく似合ってる。
「もー、いきなりどうした訳?」
「欲しいと思って」
「は?」
何がと言う前にまた唇を塞ぐ。
綺麗。綺麗だよ吉村。お前が欲しいよ。
「っ…なんで、ふぁ、そ、んな…恥ずかしい事言うかなこの男は」
嗚呼唇だけじゃなく頬も赤くなった。ますます綺麗になる吉村。なんか無性に抱きしめたくなったから抱きしめた。
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