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『暑い!忠義離れてや~』
「いーやーやー」
僕の彼女は夏が苦手です。
『忠義セロリ食べたい!セロリ!』
「またセロリ?もうええわ~」
『何で?セロリおいしいやん^^』
僕の彼女は珍しくセロリが好きです。
けど好き嫌いは激しいです。
僕は言いました。
「僕な、出来るだけ咲希と一緒にいたいって思うねん」
『それは嬉しい^^』
「咲希は…?咲希は僕と一緒にいたいって思う?」
『フフ^^』
「えっ;何っ?何なん今の笑いは;」
『いやー。不思議やなぁって思って』
「何が?」
『忠義とは、性別も生まれたとこも好き嫌いも何もかも違うのに、それでも一緒にいたいって思ってまう^^
きっとそんだけ忠義のこと好きなんやね』
「咲希…。もう嬉しすぎて泣きそぉ」
『え~;女子やん(笑)』
咲希はそう言って僕と向かい合わせに座った。
「僕は男の子やも~ん^^あ、証拠見せて欲しい?(笑)」
『…アホッ///』
「咲希ちゃん顔真っ赤や~ やらし~」
『たーだーよーしーっ///』
もう、可愛すぎやで。
僕は咲希ちゃんの腕を引いて、抱き寄せた。
「愛してんで。咲希」
咲希の耳元で低く囁いた。
『反則やでソレ///』
「フフ~あえてに決まってるやんっ」
そう言って咲希のおでこに自分のおでこをくっつけた。
「でも~僕らにも一個だけ同じとこあるで」
『何ー?』
「お互いを想う気持ち^^」
僕はそう言った次の瞬間、咲希にキスをした。
生まれた場所も
育ってきた環境も
好き嫌いも
性別も
価値観も
すべてが違うのに一緒にいたいと思える
それは単純に君が好きだから。
セロリが好きなとこも
好き嫌いが激しいとこも
夏が苦手なとこも
恥ずかしがりやなとこも
ぜーんぶひっくるめて
単純に君が好きだから。
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