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「なぁ、すばる?」
『何やー?』
「人ってさー、死んだらまた生まれ変わるんかなー?」
君は遠くを見ながらそうつぶやいた。
『それは、わからへんなぁ…。』
「そっか」
『ほなさ、もし生まれ変わるとしたら、次何になりたい?』
俺がそう質問すると
君は少し笑って答えた
「もう一回すばるのこと大好きな人になりたい」
『え?』
「今度は、お互いの立場とか、損得とか、守らなアカンこととか、そんなん全部忘れて
もう一回すばるのこと好きになりたい。」
『…せやな。俺も、俺も生まれ変わったら゜何も気にせんと、自由にお前のこと好きになりたい』
「はは^^今後楽しみやね。」
君がこっちを見て笑った。
だから俺も笑い返した。
そろそろ夕日が沈みそうな頃。
『なぁ…』
「んー?」
俺たちはこの広い地球上で
決して許されない恋をした。
『俺と一緒に…生まれ変わってくれませんか…?』
君は少し驚いたけど
またいつもと変わらぬ笑顔で
「ええよ。」
と答えた。
『そんじゃあ、また生まれ変わったらよろしくな^^』
「こちらこそ、よろしくね^^」
『今度はちゃんとお前のこと守るから。』
「フフ^^期待してるわ」
どちらともなく2人は手を繋いでキスをした。
『ほな、行こか。』
「は~い」
―ニュース速報です。今朝、都内で2人の男女の遺体が〇〇〇ビルの下で発見されました。2人の遺体は、抱き合ったままビルから飛び下りた模様です。―
<one more...生まれ変わっても、もう一度あなたのもとへ>
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