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壊れた想いは、元には戻らない。また、無からの創造を始めるしかない。
しかしそれは、同一のものにはならない。“崩壊”という経験が、初めには認識されていないからだ。
それ故、二度目に抱いた“似た想い”は、ふたつの道を取る。
“壊れやすくなってしまっている”か“壊れる事を極度に拒絶している”か。
後者であることは稀有だ。人は、それだけの強さを持っていない場合が殆どだから。
だから繰り返す。やがて“崩壊”そのものに抗体が出来た頃、“守護”を知る。
それが手遅れだと理解する者もまた、稀有である。
人は、愚かだ。
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