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百の耐久力を持つ心は、百までの痛みしか理解出来ない。
千の痛みを受けても、それは百となって心に突き刺さる。
後は、狂おしい程苦しむだけだ。
けれど、億の耐久力を持つ心が万の痛みを受けたなら。
万の刃が突き刺さる。
壊れる事無く、万の痛みを受け入れる。
強過ぎるが故に、狂おしさは無く。
考えてしまう。
痛みの原点、理由、過程、持続時間、消滅或いは緩和手段。
何も判らなくなってしまえるなら、どんなに楽だろう。
そう思いながら、幾千の痛みと闘い続ける。
底無き心の、終わりを夢見て。
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