25目の染色体

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あなたが僕にくれたものが多すぎて なんとか溢れて零れてしまわぬよう抱きかかえてる それを今1つずつ数えてるんだ だって、もらいすぎて 分かんなくなっちゃったんだもん でもね、数えてるうちに どんどん思いがあふれちゃって これで最後 君からもらったのは131個の思い 何かがあふれだした 笑いあってばかりだから泣き方なんて忘れてた でも 今、ここにある何か 目を閉じれば溢れだしそうな何か なんだか切ないよ 僕は君のために死に 君のために生きると約束した その約束じゃなきゃ 僕の溢れる思いを伝えられなかったんだ 心から言えるのはこれくらいしか ないんだよ、 「今日ね沢山ないちゃった、はは。いい歳の大人がなくなんて恥ずかしいね」 弱々しく笑ってくれた君 体から繋がれた管 取り付けられてる酸素マスク 君が死ぬなんて 悪夢でもみてるみたい。 もしも君が死ぬなら その1日前に 僕の息もとめてほしいな これが僕からの一生のお願いで 精一杯の我が儘 君が生きてるその最後の日 この星は何色に染まるのだろう 僕は空からそれを見ていたいんだ この場所と天国の丁度まんなか 月から手を伸ばして       バショ 握り締めれる地球 ちょうどその辺 あそこから見える景色は すっかり瞼の裏に焼き付いてて 目を閉じても覗けそうな気がした あそこで約束したんだよ 僕は君のために死に 君のために生きると でも君は一度も伝えてくれなかったね 愛してる。 その言葉は最後まできっと聞けないね 「ねぇ、生まれ変わっても僕と一緒にいてくれる?」 君の手を握り 尋ねると ふるふると首をふる 「《ひとつがいい》」 小さな小さな声で 君は確かにそういった 「そぅだね」 生まれ変わって 巡り合ってとか面倒から そーゆのはもぅ無しにしようか 1つの命として生まれよう 「《ん。》」 弱々しくはかなげに笑った 1つの命になれば 喧嘩もしないですむ どちらかが先に死ぬこともない 知らない知人を嫉妬することもない だから、同じ友達をもち みんなで祝おう誕生日
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