第1章

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外に出ると暖かい春の風が吹いていて、とても気持ちがよかった。 「で、どこに行くきじゃ?」 『…出てきたはいいもの場所わかんないし』 「…なんかいい場所しらんのんか」 『いや、今日来たばかりでさっぱり』 「ん、転校してきたんか」 『そういうコト。』 「まよったろ?この学校広いし」 『いや、なんて言いますか…うまくすり抜けたけれど…ま、まぁ迷ったかな』 「さて、どっかいい所を…」 『(コイツ、人の話し聞いてねぇな…)』 「屋上くらいしか思い浮かばんの…空いとるかのぅ」 『え、また校舎はいんの?』 「他に、ねぇ…」 『こんなに広いのに…』 「あ、校舎裏の木の下はどうじゃ」 『なんか微妙だけどどこでもいいや。』 「れっつごー」 『おーう』 やる気ないかけ声とともに私たちは歩きだした。
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