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『す…ごい…』
さびれた商店街しか見たことが無かったためか、活気のあるこの商店街に感動した。
入学シーズンに合わせてか、桜などのオブジェで綺麗に飾られている。
豪華な飾りに見とれていたら、いきなり後ろから肩を叩かれた。
「理真」
『お…かあさん!!なんでここに?』
「ちょっとお仕事を探しに行った帰りでね。一緒に帰ろうか。」
ほら 、と、おかあさんは手に持ったスーパーの袋を私にむけた
「今日は理真の好きな牛の叩き。さ、帰ろ」
『………うん』
せっかく商店街に来て、これから探索しようとしてたのに、帰ると言われあまり気乗りはしないが、大人しく帰ることにした。
前の家を出た時は、私を無理やり連れ出したおかあさんを憎んでいたけど、おかあさんは悪くない…と思う。
だからおかあさんの言うことはなるべくきこうと思う。
なんか、なんとなーく。
そうして、二人並んで家へ帰り、その日は静かに終わった。
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