勝負の日、

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名前を呼ばれて、顔を上げる。 あ、うちの制服だ。 …と思ったら、 「おっ!紫紀」 「はよーっす」 うちの学校のイケメン代表が、 目の前に立っていました。 「あれ、紫紀も今日入試だっけ?」 「まぁね。受かったって行かないけど」 「そっかぁ~。お前は受験終わってるんだもんな」 「おかげさまで。」 推薦入試で本命の大学に合格し、 早々に受験を終えた紫紀。 このまま受験を終えるのはもったいないと、本命より上の大学をいくつか受けさせられている。 本人曰く、 『学校への恩返しになるから受けるだけ。本当に行きたい大学に行かなきゃ意味が無い。』 …らしい。 まぁ、わからなくもないけど。 何せ俺達は特待生。 授業料とかほとんど払わず、 ここまで世話してもらったから。 「紅くんは…今日が本命だっけ」 「その通り」 「頑張ってね」 「…助けてくれ」 緊張で、吐きそうです…! .
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