第一章 絶海の孤島

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 「うっ…」  俺は長い眠りから目覚めたかのように、ゆっくりとうつ伏せの体制から立ち上がった。足下には砂が…砂浜か?意識がどうもはっきりしない。  どうやらここは島か大陸の沿岸らしい。気候は温暖だ。振り返ると波打ち際に朽ち果てたボートと、ボートに引っかかった小さな錨があった。  とりあえずここがどこなのかを調べるために目の前の丘陵地に足を運んだ、島の奥の方は小高い山のせいで確認は出来なかったが、他は周りに水平線しか見えない。まさか島…それも孤島なのか…  とりあえず、ここがどのようなところかを確認したら、ふと喉が乾きだしてきた。意識すればするほど喉は乾く。俺は小高い丘からおりて水を探し始めた。
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