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桜の花びらがひらひらと舞うこの季節…
初めて訪れた…この場所。
遼太郎のお墓…。
遼太郎が大好きだったひまわりを花瓶にたてる。
いつか…
ひまわりみたいな深咲の笑顔が好き、なんて言ってくれたっけ…
遼太郎、覚えてるかな…?
「遼太郎…元気だった?お墓に来るの、遅くなってごめんね…。」
今までのあたしは、遼太郎のことを思い出すのが怖くて、ここに来ることができなかった。
…けど、今は大丈夫。
支えてくれる、家族がいるから。
「ママ~、早く~」
「深咲~、早く~」
遼と聖也が似たような口調であたしを呼ぶ。
「パパ、遼っ!…今行くっ」
「ばいばい…遼太郎。また来るね。」
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