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待機室に幽閉させられたコバとナオ……
待機室とは、呼んで字の如くキャバ嬢達が待機する部屋の事である。
部屋の中は、香水やメイク道具の匂いで充満している。
テーブルの上には、化粧道具や女の子向けのファッション雑誌が置いてあったりして、男子禁制・秘密の花園といった感じの空間である。
「スンスン……
ええ香りや。ハッセの部屋のイカ臭い香りとは、えらい違いや。」
コバは、鼻をスンスンさせ、室内のパフュームをバキュームしている。
「あ、ピザポテトに午後ティー見っけ!」
飲みさしの午後の紅茶なペットボトルを発見したコバは、神妙な顔つきで飲み口の部分をレロレロし始めた。
その時のコバの巧妙な舐めテクは、お掃除フ○ラを得意とするAV女優、ひなのりくに酷似していた。
「これこれ!この味~~~っ!!!」
コバは、多幸感溢れる笑みを浮かべながら絶叫した。
ソファーにもたれながら、退屈そうに携帯をカチカチピコピカ弄くるナオ……
一方、幸せそうにスンスンレロレロに勤しむコバ……
「あっ!ナオ君にコバさんやん!久しぶり~!」
どうやら、接客を終えた女の子達が待機室へ戻ってきた様子である。
「久しぶりやな!」ナオが笑顔で答えた。
「コバさんやなくて、YOUって呼んでや!」
コバは咄嗟に目を見開き、キリッとした凛々しい表情で答えた。
男前のナオが居る事も手伝い、接客を終えた女の子達が続々と待機室にいる2人に群がりだした。
自分の魅力の力だと過信しているコバは、満面の笑みを浮かべている……
2人は、待機室で予想外に楽しい一時を過ごすのであった。
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