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「俺の番号は○○○……」
コバは、聞かれてもいないのに、女の子達に電話番号を教え始めた。
女の子達も、ナオに番号を教えてしまった手前、コバだけ拒絶するわけにはいかない……
「俺の名前、YOUって登録しといてや!」
コバがキリっと男前な表情をしながら言った。
コバは、YOUという三文字のアルファベット表記に強い拘りを持っている……
コバの下の名前が勇○であるのがYOUの由来である。
アドレス登録はおろか、ドラクエの主人公な名前までもをYOUにしてしまう拘り様である……
彼のホスト時代の源氏名もが「柊YOU」である。
また、彼はカラオケの順番待ちでさえも、YOUと登記する。
店員が「四名でお待ちのヨウ様~!」と読み間違えた事があった。
コバは、目と鼻の穴を広げながら、
「誰がヨウやねん!Y、O、U!ユウ!解る!?」
と必死で力説していた事もあった。
それぐらい、コバはYOUという呼び名に強い拘りを持っているのだ。
しかし、コバの事をYOUと呼んでいるのはコバのオカンぐらいである。
みんな、たいがいコバかコバヤンと呼んでいた。
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