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「コバ、ごめんなぁ。あかんかったね……」
ナオがコバに自販機で買ったジュースを差し出した。
「かまへんかまへん。まぁ、俺が最初から声かけとったら成功してたかもな。」
コバは、凛々しい表情でカーブミラーを見つめながら、丹念に髪をセットしている。
「今からどないする?ハッセでも呼ぶ?」
と、ナオ。
「ハッセと遊んだところで、俺らになんのメリットも無いやん。
あいつ、鼻息が尋常じゃないぐらいに荒いし。
あいつと遊ぶぐらいやったら、天王寺動物園のウォーターバッファローと遊んだ方がましや。」
どうやらハッセと呼ばれる男は、彼らの中ではウォーターバッファロー以下に位置付けされているようだ……
「じゃあ、タツヤの店にでも遊びに行く?」
「タツヤの店の女のレベルやばいやろ?
確実にミナミ1レベルの低いキャバやぞ。まじ動物園以下。
あいつの店行くくらいやったら、天王寺動物園のウォーターバッファローに酒下ろしたる方がましや。」
「コバ、なかなか言うやんけ。
じゃあ無難にコウの店にしとこか。」
「そやな。俺らが店行ったったら、あいつ涙流して喜びよるで!」
どうやらコバとナオは、コウと呼ばれる男の働くキャバに遊びに行く事に決めたようだ。
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