切ない思い

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昼飯を食べて帰ってくるというはずの予定が大きく狂った。 つくづく後悔した 僕はなんで女子の部屋にいるんだろう… 家じたいは、二階建てのどこにでもたってそうな家。 二階の部屋に結衣の部屋があり、ニコニコしながらドアを開けている結衣がそのとき印象的だったけど… いざ部屋に入ると ピアノやタンスの上にぬいぐるみだのよくわかんない物だのが、あちこちに並んでいた。 そして今 その異空間のど真ん中に結衣と一緒に座っている。 「はい、紅茶もってきたよ!」 『ああ…どうも…。』 居心地が悪くて仕方なかった。 今すぐにでも出て行きたかった。 「あの…大丈夫?賢くん…。」 だいじょうぶ なわけないでしょ と思いつつも返事をした。 『ああ…だい…じょうぶ…だよ…。』 「そう?顔色が悪いよ?」 『うん…。紅茶、飲めば大丈夫だよ。』 ああ なんで素直に言えないのかなぁ… そういえば ベットが二段になっていることに僕は気づいた。 『堀坂さん、なんで二段ベットになっているの?誰か姉弟いるの?』 と質問してみた。 「えっと……事故で……弟が死んだの……」 ヤバい 地雷、踏んだ 僕はそう確信した
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