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何とか、電車に乗りこんだ。
西澤が追っかけて来なくて助かった。
掴まれた手首がジンジン痛い。
怖くて怖くて、美雪は涙が出そうだった。
終電の電車は満員で、こんな所で泣いてしまうと、今度は痴漢の餌食になってしまう。
最近、いろんな事がありすぎた。
辿っていくと、最終的に藤村が原因になる。
たまたま入った本屋で、化けた藤村にキスされ、弄ばれ(?)傷付いて合コンにきたけど、男に襲われ…
全部、藤村の所為だ!
男を知らない美雪には、藤村はレベルが高かった。
レベルが上がってないのに、ラスボスを倒しに行く勇者と一緒だ。
やっぱり、私には普通の生活なんて無理なんだ。
だから、ヲタをやめられないんだ。
誰にも迷惑かけずに、自分の世界に浸れて、こんな素敵な世界なんて他にはない。
誰にも、私の気持ちなんてわからないんだ…
ヲタで何が悪い!!
だんだん腹が立ってきた。
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