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月曜日。
こんなに早く学校に行きたいと思ったのは初めてだった。
それでも、臨時できている先生にすぐに会えるわけでもない。
美雪はため息をついた。
廊下の窓から、グラウンドを見つめていると、美雪が密かに好きな先輩二人がいた。
(はわはわ…。平沢先輩と渋谷先輩だ…)
ヲタで腐女子な人にはたまらない二人。
平沢は背が小さく、女の子みたいで、渋谷はその反対で、背が高くかっこいい。
(キャー!今日も二人は仲が良いな~)
美雪は二人を眺めては、よからぬ妄想をする。
二人に彼女がいるのは知ってても、腐女子には関係ない。
妄想は誰にも迷惑かけません。
二人を眺めていると、隣に誰かがきた。
「また、よからぬ妄想してるな?」
授業が終わったのか脇に教科書を持ち、隣に藤村が立っていた。
美雪の顔が一変に赤くなる。
「…せっ…先生!」
油断してる時に、いつも先生がやって来る。
心の準備なしに、美雪は何だか恥ずかしくて顔が見れない。
「…ちょっと来い…」
ボソッと耳打ちされ、美雪はそれだけで従ってしまう。
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