●○誘拐○●

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「急がないと……ね?」 ぽつりと溜め息とともに小さく呟き、棚に飾っている銀に光る雫のビンを手に取りワンプッシュする。 透明感のある、だけど濃厚な香りが辺りに広がっていく。 大好きな薫りをカラダにまとって、マンションから出る。 エントランスをぬけ、見上げる空は快晴……。 紫外線が憎い。 軽く眉をひそめて日傘を差し、駅へと急ぐ。
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