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「やや、おられた、この方で間違いないぞや。」
「真であろうな、ソナタの言を信じてついて参って先刻は散々な目に遭いましたぞ。
おかげで我が主様をお待たせしておるのじゃ、はようお連れせねば。」
愛織は急に聞こえてきた話声に、驚き前を見る。
黄色い犬――――が二匹、
いや狐が二匹愛織の足元に座っていた。
東京の空の下、北海道旅行で見たことのあるキタキツネよりは一回りほど大きなふわふわの毛並みをした狐が見上げている。
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